『2025年、人は「買い物」をしなくなる』を読んだ件

※個人の感想です

2019年11月に発行されている。2025年まであと約半分。著者が予想する未来の中間地点。望月智之さんというデジタルマーケティング、Eコマース戦略などのコンサルティングをされている方が書かれている。

全然関係ないけど、数十年前、インターネットがなかった時代って、どうやって生活してただろうって思う。ガラケーで海外旅行って、無謀なんじゃないかって。やっぱり生活の中心はスマホに移行。パソコンに移行。昔はテレビ大好きだったわたしも、最近めっきりテレビを見なくなった。テレビ番組を見ないわけじゃないけど、見たい番組のみ、Tverでみる。なんかおもしろい番組ないかなって適当にテレビをつけることがなくなった。

昨日から今日、明日だって徐々に、気づかないうちに、生活スタイルは確実に変化していると思う。

 

生活スタイルが変われば、カイモノスタイルも変わる

2025年を待たずに、今現在、書かれている本のとおり、もしくは本のとおりに限りなく近づいている。

“時代に流されない”ってかっこいいけど、昔からず~っと形態をかえずに存在しているものってほぼないんだろうね。

 

決して買い物をしなくなるわけではない。お金を払って、モノを買う。この行動なしに経済は回らないし生活できない。

ここでいう買い物をしなくなるというのは、ここ数年の消費者の消費行動・購買行動が劇的に変化しているということ。買い物の仕方が明らかに変わってきているということ。

店に行くこと、現金を用意すること、商品の現物をみること、さらには商品を自分で選ぶこと。買い物をしているという感覚がなくなっていくこと。

 

なるほど、確かにそのとおりかもしれない。

 

ちびまる子ちゃんやサザエさんの世界

休日には家族で百貨店やショッピングモールへ行き、ご飯を食べて買い物をする。きっとこの光景はなくなることはまだないのだろうけど、令和のショッピングモールにおいて、人の目的は買い物ではなくなっている。ショッピングモールのテナントは撤退が相次いでいる。入れ替わりが激しい。この前映画を観にとあるショッピングモールに行ったけど、衣料品とかのお店の並びで、脱出ゲームやっていた。テナントが入らないからイベントスペースなんだろうか。

ショッピングモールは、買い物をするとことではなくて、子供の有り余った体力・暇を発散させる場所、新しいものを見たり、その場でしか体験できないモノを提供する場所にどんどんシフトしているように思う。

 

服を見に行って、たくさんの服の中から選ぶのは楽しい。でも、持って帰る手間(荷物)があるし、自分に合うサイズの現物がなければ、お取り寄せをしなければいけない。(別の店舗にならありますって言われて行ったことはない)

家電も、数年に1度の買い物でサイズを間違えるわけにもいかないし、現物を見ていろんなメーカーの比較検討をしたいと思う。でも私みたいな素人が悩みだしたら数日かかる。(そしてベストな結論をだせるか分からない)スペックの違いとか本当に理解してんのか?って。今持っている家電でさえ、全部の機能使いこなせてるのか?って。

信頼できる誰かの一言で、簡単に購入を決められるのに・・。

 

実店舗は今後どんどん減り続ける

今でさえ、閉店閉店というニュースをよく聞くけど、この流れはどんどん加速する。

この過程を経て何になるか。

電子化がどんどん進んでいく。日常の身の回りにあるありとあらゆるものがシェルフ(商品棚)になっていくという。

パソコンやスマートフォンなどのデジタルシェルフで買い物をするのは当たり前。今後はありとあらゆるモノ、別の何かもシェルフになっていくのだという。

 

テレビ番組やCMを見て、「コレが欲しい!明日買いに行こう!」とはならない。とりあえずスマホで検索して、ポチる。

そしてそれはテレビから、インフルエンサーのSNSや友人の口コミへと起点を移していく。実際SNSには商品を使った感想があふれている。テレビCMの過剰な演出よりもリアルで「自分にとって」合っている商品か、判別しやすい。「インフルエンサーの時代」が、今度ますますやってくる!!

※当社比です、とか※実際に〇〇はついていません、とか※CM上の演出です、とか、注釈を入れてくれなくたって、CMの内容が過大な表現だってことはみんな理解している。

化粧水だけで、全員が全員あんな女優みたいな肌になれるわけがないんだから←

某お風呂の洗剤とか、CMのイメージが気になって買ってみたけど、ああこんなもん?って思いながら今使っている。

 

しかし実店舗で、私たちの目につきやすい場所に、スペースを多く割いて売られている商品があるように、シェルフの一等地の争いは、デジタルでも変わらない。

実際、Amazonと楽天でミネラルウォーターを検索した時に、1番上に出てくる商品は異なる。売れ筋が違うからだ。例えば楽天で人気のミネラルウォーターが、全国的にみて売れているものかどうかは分からない。企業としては、実店舗で実際に売れている商品であっても、オンライン上でもランキングを上位に載せていく必要がある。実店舗とオンラインでは別の戦いがあるらしい。

 

買い物の煩わしさ大解放

サブスクが流行っているのだって、「買い物プロセスの省略」と言える。音楽や映画に代表されるが、自動車のサブスク、洋服のサブスクなど、どんなジャンルでもサブスクはある。店舗への移動、決済、商品の受け渡し、また商品を選ぶ手間(商品選びに失敗してもサブスクならそれほど痛手はない)の煩わしさからの大解放時代になっている。

そしてこれからの買い物は、無意識領域になってくる。

多様な機器に頼り、多様な個人情報が収集された結果、私たちが今欲しいもの、気づいていないけどあった方がいいものが届けられる時代になる。欲しいから取り寄せる、のではない。

身体の調子が悪くなる前にサプリが届いたり、必要になったタイミングで洗剤やトイレットペーパーなどの消耗品が届いたりする。

デキる人が手首につけているヤツ。あれで脈拍とか睡眠の質とかチェックすることができるらしい。病気になる前に、体調を整える何かを届けてくれるということか。そして冷蔵庫と連動させておけば、例えば牛乳が残り三分の一になったら新しいのが自動的に届く。とか?

また、さっきも出てきたインフルエンサー。コミュニケーションのある場所が全て店舗になっていく。<案件><PR>は今でもよくあるが、今後は「ライブコマース」。ライブ配信とEコマースのかけあわせ。好きな人とコミュニケーションをとりながら買い物ができる。「こっちの角度から見せて」「こういう使い方はできるの」など、即座に顧客に応えていくことができる。

Amazonだって、開くたびにオススメがでてくる。私の購買履歴や閲覧履歴からホレホレとオススメしてくる。何かイイモノないかな~ってフラフラする必要はない。買うか買わないか、わたしは決めるだけだ。

 

そしてなぜ今後もデジタルシェルフが進むか

5Gの台頭で、大容量のデータも瞬時に転送できるようになるからだ。商品購入前にVRで実物大の商品イメージが確認できるようになる。

 

買い物は、自分で探して選ぶという形ではなくなり、AIが勝手に探してきてくれる、あるいは人から勧められたものだけ欲しくなる時代。

 

 

買い物なくして人の生活は絶対に成り立たない。“ショッピング史”は単に買い物の歴史ではなく、私たちの生活の歴史を見ることができるなと思った。えもい。

小さい頃よく遊びに行ったショッピングモールと言っていいのか分からない、今は亡き一応複合施設。お金がある今、もう一回遊びに行ってみたいなと思っては懐かしい今日。

ABOUT US

川野 まゆ
ゆとり世代。保険屋。
CFP/ファイナンシャル・プランニング技能士1級/宅地建物取引士
名探偵コナンと麻雀と韓国ドラマが大好き。
“お金”に関する考え方、価値観は人それぞれです。
わたしの経験と考えのまとめ。こういう考え方もあるよねと気軽な読み物としてどうぞ。